こんにちは、セックスコーチのおちさぎりです。
先日、Instagramより下記のようなご相談をいただきました。
(途中省略し、ご相談内容をまとめております)
僕(28歳)と彼女(55歳)の女性は、体の関係をもつ時に
挿入を試みるのですが、彼女の膣が萎縮しているのかなかなか入らず、彼女も痛がります。
愛撫も時間をかけ、彼女も潤いオーガズムにも達します。
挿入が全てではないとわかっているのですが、更に深く繋がり
交わりたいと思っているのも事実です。
無理矢理入れることは可能だと思いますが、それは彼女がかわいそうで無理にはできません。
とても真摯に大切な彼女とのセクシャルライフに向き合っていらっしゃる
ご様子がとても素敵だなと思いました。
実際に女性のお話を直接伺ったわけではないのですが
挿入が困難な場合に疑われる「膣痙攣」について
その症状、原因、対処法についてお話ししたいと思います。
膣痙攣(ちつけいれん)ってなに?
膣痙攣とは、無意識に、骨盤腔内で膣周りにある筋肉が痙攣することです。
この痙攣によって、膣の一部もしくは全部が閉じてしまうことで、痛みを感じたり、挿入が困難になることがあります。
挿入はできるけれど、痛みを伴う場合には、セックスそのものが苦痛になってしまうことにもつながります。
そしてセックスだけではなくて、婦人科検診のときや、タンポンを挿入する際にも痙攣が起きてしまうことがあります。
膣痙攣が起きる女性の年齢は?
初めての婦人科検診の受診、挿入を伴うセックス、タンポンの挿入など、緊張が高まりパニック状態になってしまうことで、膣痙攣を起こす女性もいれば、
これまで挿入を伴うセックスをしていたのに、膣痙攣が起こるようになるケースもあります。
つまり、膣痙攣が起きやすい年齢というのはなく、ケースにより年齢は様々です。
膣痙攣の原因は?
膣痙攣の原因は、大きく分けて「身体的なもの」「心理的なもの」の2つがあります。
膣痙攣の身体的な理由
身体的な理由は、膣痙攣に悩む女性の10%ほどだと言われています。
これには、
- 処女膜強靭(膣の粘膜が厚くなっている状態)
- 子宮内膜症
- 骨盤内腫瘍
- 膣狭窄(膣の内腔がとても狭い状態)
- 痔
- 骨盤内炎症
- 尿道カルンクル(尿道の入り口から尿道にできる良性腫瘍)
などがあります。
挿入が困難、痛みを伴う場合に、何か病気が隠れていることもあるので、
婦人科の先生に相談されることをお勧めします。
膣痙攣の心理的な原因
身体的な原因よりも、圧倒的に多いのは心理的な原因で、
- 挿入時の緊張
- 不十分な性教育(ここには、不十分な情報、都市伝説などの誤った情報、みんな◯◯などのステレオタイプなどが含まれます)
- 挿入や妊娠への恐怖
- これまでの性体験や婦人科検診などでのネガティブな経験やトラウマ
- レイプ、虐待や暴行などの被害
- うつ病や不安症
- 自分の体へのコンプレックス
- パートナーへの敵意
などがあります。
膣痙攣を治すために大切なこと
治療のアプローチは、膣痙攣の原因がどこにあるかにより異なりますが、身体的、心理的そして性的な部分からのアプローチが必要になります。
パートナーがいる場合には、パートナーが優しく見守ってくれる態度で、一緒に向き合ってくれることは基本です。
女性は、痛みを伴うことそのものや、セックスの時に挿入できないことで、パートナーに対して「申し訳ない」と思ってしまうことが多いからです。
ですので、挿入が目的ではないこと、挿入できなくても一緒に膣痙攣を克服するためのサポートを探してみるなど、パートナーにしっかり寄り添いましょう。
パートナーが、女性に対してプレッシャーをかけたり、無理をかけたりしてしまうと、症状は悪化し、女性にとってセックスそのもの、触れ合いそのものが苦痛になることもあり、逆効果です。
セクシャルなテーマについて、正しい知識や思い込みを解放し、心理的な面でのサポートをご希望の場合には、個人もしくはカップルでのセッションを承っております。
個人セッションの詳細はこちらでご案内しております。
ご自身ではなかなか改善できない場合や、どこから取り組んでいいのかわからない場合には、婦人科の専門家や性の専門家へご相談することで、お悩みを解決するためのステップやきっかけをつかむことができます。
ぜひあなたに合った専門家を見つけて、安心してご相談してみてください。
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